とび・土工・
コンクリート工事
(土工事)
ダム、道路、港湾、ビル建設、土地造成といった工事現場や災害現場で活躍するのが、ブルドーザーや油圧ショベル、クレーン、ダンプなどの建設機械(重機)です。人の力では困難な掘削や運搬といった大規模な作業を効率的かつ安全に行うために用いられます。それぞれ重機の特性を理解して操作する重機オペレーターは、工事現場における花形的な職種といえます。
林 健一郎 入職7年目(重機オペレーター)
山﨑建設(株)(東京都中央区)
山を切り崩して造成したりする
大自然を相手にする“男の仕事”です。
一瞬の判断力、高度な集中力が求められる仕事だけに、その表情は真剣そのものだ
20トンクラスの油圧ショベルカーを操って
現在の仕事場は、国直轄事業である八(や)ッ(ん)場(ば)ダム(群馬県)の関連工事です。その本体工事に用いる作業ヤードなどの基盤造成工事に携わっています。具体的には、20トンクラスの油圧ショベルカーを操って土を掘削したり動かしたり、盛り土を平らに固めたりといった作業ですね。そのほかにもブルドーザーやダンプカーの操縦も行います。操るモノが巨大なだけに、運転席からの眺望も現場を見下ろす感じになって気分がいいですよ。まさに“男の仕事”といえるかもしれません。
雨や雪が降って土が水分を含むと作業が中止になることもあるという。
作業中は一瞬たりとも気が抜けない
物心ついた頃から働く自動車が大好きで、工事現場などで大きな重機を見かけると「いいなぁ~、乗ってみたいなぁ~」と思っていました。ですから、この仕事は私にとって天職のようなものかな。以前80トンの大型重機を操縦した時は、震えるほど感動しました。大きければ大きいほど「やってやる!」という欲求が強くなります。
操縦は楽しいですが、その半面、デコボコの急斜面を登って自ら道を切り開いていく仕事などもあって、作業中は一瞬たりとも気が抜けません。少し操作を誤るだけでも人に接触したり、転倒したりする可能性がありますから。それでも、設計図通りに工事が進んで終わりに近づいてくるとホッとします。山だったところが平らになっているのを目にすると達成感も大きいですよ。完成した暁には、家族や友人に「俺が作ったんだぞ」って自慢するでしょうね。
右/免許証の裏面には、林さんが運転できる重機の種類が羅列されている。
奥が深いからこそ、極めてみたい
大地を切り崩して造成することが多く、大自然が相手の仕事といってもいいでしょう。作業場の土の種類はもちろん、土が湿っていたり乾いていたり、その時の現場の状況によっても施工方法を変えますし、冷静かつ臨機応変な判断力が欠かせません。技術と知識に加えて、それまでの経験が重要であり、それらの積み重ねがスピードと正確さになって現れてくるのです。実際、やればやるほど奥の深い世界だと痛感します。奥が深いからこそ、極めてみたいというモチベーションになるのかもしれません。
現在は3種類の重機を操縦できる免許を持っていますが、将来的には、もっといろんな種類の重機を操ってみたい。常にチャレンジしていきたいですね。
重機オペレーターは大型になればなるほど“やりがい”を感じる人が多いそうだ。
取材協力:一般社団法人 日本機械土工協会(http://www.jemca.jp/)
関連する資格
とび・土工・コンクリート工事(土工事)に関して下記の資格があるので、就職したらスキルアップに応じてチャレンジしてください。
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