とび・土工・
コンクリート工事
(土工事)

ダム、道路、港湾、ビル建設、土地造成といった工事現場や災害現場で活躍するのが、ブルドーザーや油圧ショベル、クレーン、ダンプなどの建設機械(重機)です。人の力では困難な掘削や運搬といった大規模な作業を効率的かつ安全に行うために用いられます。それぞれ重機の特性を理解して操作する重機オペレーターは、工事現場における花形的な職種といえます。

長沢 貢希 入職18年目

水谷建設(株)/東京都千代田区

イメージを具現化、センスも問われる

好きなことを生涯の仕事に

自動車やバイクなどの機械関係が好きで、工業高校に入学しました。建築土木科で学び、大きな機械を自分の思うままに動かしてみたくて、建設重機専門会社の水谷建設の門をたたきました。子どもの頃に、土木の仕事をしていた父親に現場へ連れて行ってもらった思い出があります。この仕事を選ぶに当たっては、父親の影響も少なからず受けていると思います。

大きな重機で数センチ単位の仕上げ

初めはスコップを使った力仕事にも従事するものと思っていましたが、実際は重機オペレーション専門で体力的にはそうきつくありません。ただ、思うように重機を操作するのは難しく、入社から数年間は、滑らかに動かすよう先輩によく叱られました。当時は「見て覚えろ」という風潮が強く、苦労も多かったのですが、7-8年目くらいから自分の思うように操作ができるようになってきました。この世界で一番難しいと言われている法面(傾斜面)整形を現場所長から任され、最後の引き渡しまで1人で仕上げられるようになったときには、一人前になれたと実感しました。大きな重機を自在に操り、図面通りに数センチ単位の仕上げが要求されます。難しいですが、その分達成感は大きい仕事です。

一から十まですべては教えない

今の現場では法面(傾斜面)整形などを担当しています。後輩にアドバイスしながら作業を進めていますが、一から十まで全部教えると、自分で考える能力が育たないため、最終的なイメージだけを伝え、どうすれば良いかを本人に考えさせるようにしています。油圧ショベルによる法面(傾斜面)整形は、シャベル部分を使って土を「切る」「叩く」の両方ができて一人前です。腕を上げれば、自ずと給与も上がってきます。本人の努力次第で、技術はどんどん上達します。しかし、この仕事にはセンスも求められます。なかにはバックホウの操作が下手でも、ブルドーザーが上手な人もいます。自分の乗りたい建設機械と、実際に運転がうまくなる建設機械が異なる人も少なくありません。

師匠のように、いまも研鑽の日々

勤務時間は現場によって違いますが、概ね午前8時から午後5時までです。土日・祝日は基本的に休みですが、現場の進捗状況によっては土曜出勤もあります。資格は2級建設機械施工技士や車両系建設機械などを取得しています。地図に残るような胸を張ってできる仕事で、手に職もつけられます。どの建設機械にも乗ることができ、すべてにおいてすごい師匠がいます。そんな師匠に一歩でも近づけるよう、日々研鑽していきたいと思っています。

取材協力:一般社団法人 日本機械土工協会(http://www.jemca.jp/

関連する資格

とび・土工・コンクリート工事(土工事)に関して下記の資格があるので、就職したらスキルアップに応じてチャレンジしてください。

資格名 お問い合わせ先 ホームページ
1・2級建設機械施工管理技士 一般社団法人日本建設機械施工協会 
03-3433-1575
https://jcmanet.or.jp/
車両系建設機械運転技能講習 各都道府県の労働局の登録教育機関  
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