内装仕上工事(軽鉄・ボード工事) ないそうしあげこうじ(けいてつ・ぼーどこうじ)

軽鉄・ボード工事は、内装仕上げ工事の一つであり、躯体工事(建物の骨組をつくる工事)が終わってから現場に入ります。床や柱などに描いてある墨(壁を立てる位置や天井をつくる高さの基準となる線)を基に、軽量鉄骨(軽鉄)という天井・壁の骨組みを立て、その上に天井・壁の表面となるボードを張ります。内装工事の職種の中でも先行して入る職種なので、この作業の出来栄えがその後の内装仕上げ工事、建物の居住性に大きく関わります。

武田 茂夫入職28年目

新日本建工(株)/香川県高松市

若い人達へ技術を伝承していくことも、我々世代の仕事です

入職したからには続けたい!

私が就職した30年前は建設業が入りやすく、魅力のある業界でした。色々ある職種の中で軽鉄(軽量鉄骨)・ボードを知人が紹介してくれました。仕事に熱意を持つことができ、この仕事を紹介してくれた知人には感謝しています。
初めて配属された現場は高松美術館でした。忙しい現場で、当時は夜中まで作業を行っていました。新人の私は「とても続けていけない」と思いましたが、ここでやめるのも癪(しゃく)だと思い頑張りましたね。以後、その時のことを考えると、どんなに忙しくても乗り越えられました。

躯体工事と仕上げ工事をつなぐ仕事

我々の職種は、躯体工事(建物の骨組をつくる工事)が終わってから現場に入ります。床や柱などに描いてある墨(壁を立てる位置や天井をつくる高さの基準となる線)を基に、軽鉄という壁の骨組みを立て、その上に壁の表面となるボードを貼ります。
ですから、自分たちの工事の前後に入っている作業者さん達とのコミュニケーションが仕事を進める上で大切です。この工事を間違えると、その後に入る作業者さん達の仕事全てが間違いになってしまいます。駆体工事と仕上げ工事をつなぐ仕事ですから、若い人達には頑張ってもらいたいですし、ここを頑張れば建築はもっといいものになると思って作業をしています。

自分の息子・娘のような部下達の指導

今、自分は50歳で、新しく入職してくる10代の子達は自分の息子や娘のようなものですね。若い人たちや外国人にはゆっくり丁寧に話すよう心がけています。そうすることで、技術的には未熟でも、理解はしてくれますので、後は経験を積んで技術を磨き、ものを作る喜びをわかってもらいたいと思っています。工事現場は、冬は寒いし夏は暑いですが、みんなで力を合わせて一つの建物を造るのは面白いですよ。仕事をするに当たって、若い人たちには夢や目標を持って貰いたいですね。それが資格や技術でなく、「いい車に乗りたい」「大きな家に住みたい」などでもいいと思います。若者が入職しやすい道を作っていくことも、我々ベテランの仕事だと思っています。

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